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直島カフェ まるやのこんな日でした
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りんご
今年も、赤く実ったりんごが届く季節となりました。


3月のある晩のことを思い出します。

あの痛ましい日から、数日。
たまたま予定をしていたわたしは、札幌にいました。

まだ被害の全貌も分からない頃
街を歩く、静かな姿も混乱を内に秘め
この国で傷ついていないひとは、誰もいないようでした。

そんな晩、伺った小さなお店。
あたたかい灯の下、長い木の机の前には
すずめが暖をとるように、並ぶいくつもの背中。
知らないひと同士が、椅子をつめて座る狭さに
安心したかったのかもしれません。

「こんな時こそ、普通に生活してください。それがまずは支援になる…というけれど
どうしていいのか、分からなくなるんです」

おだやかな女主人が、素直に混乱を口にして、それでも何とかほほえみながら
机の上に置いてくれたのは、丁寧に切り分けられたりんごでした。

わたしは心のこもったそのお皿を見て、思いました。
今してくださったように、ひとつひとつりんごをむいて、きれいに切り分けていく
そんなことから、日常が戻ってきてくれるのではないかと。


忘れてはいけない1年も、残りわずか。
北の町では、赤い実の並ぶ窓枠に雪がかかるのでしょうか。

ことばにならない思いとともに
改めて心をこめて
お祈り申し上げます。

by maruya-naoshima | 2011-11-15 06:17